デヴィッド・ボウイ : カーク・ハメットの部屋

カーク・ハメットの趣味全開のページを作ってみた。

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20世紀イギリスを代表するロックスターであるデヴィッド・ボウイは特に歌詞の面においてカークが好みそうなキワモノ的要素が多分に含まれており、スタイルの変化に対する恐れをものともしない態度にも共感が持てるのかもしれない。

1947年、イギリスのロンドン南部ブリクストンに生まれる。1962年に友人とのケンカの際に負ったケガにより左目の視力をほぼ失う。以来、瞳孔が開いた状態となり両目の色が異なってみえるようになる。1964年からデヴィッドまたはディヴィ・ジョーンズ名義でビート・ミュージックとR&Bのバンド（コンラッズ、キング・ビーズ、マニッシュ・ボーイズ、ロウワー・サード）で音楽活動を開始するもヒットに恵まれず、いずれも短命に終わった。

1967年、デビューアルバム『デヴィッド・ボウイ』を発表。独り言を言う子供殺しに扮した「グレイブティガー（墓堀り人）」などキワモノセンスの片鱗をみせる。映画『2001年宇宙の旅』をモチーフにした2ndアルバム『スペイス・オディティ』では、アポロ11号の月面着陸と合わせて発表された表題曲のシングルがヒットするも、その後のシングルでは失敗続きで完全なブレイクとはいかず、新たな模索が始まる。

1970年、盟友ミック・ロンソンを迎えてハード・ロック志向の強い『世界を売った男』をリリース。ギリギリまで曲の大事な部分を書かないボウイに対してプロデューサー、トニー・ヴィスコンティはこれを最後にライバルのT・レックスに付くこととなったが、狂気とパラノイアを描き出した歌詞は哲学性が増し成功を収め、次作の『ハンキー・ドリー』へと受け継がれる。

1972年、ロックスターの栄光と転落の物語を描いたコンセプトアルバム『ジギー・スターダスト』を発表。自らを異星からやってきた両性具有の架空のロックスター「ジギー・スターダスト」、バックバンドを「スパイダース・フロム・マーズ」と名乗りツアーを行う。そしてアメリカツアー中に書かれた曲を元に翌年『アラジン・セイン』を発表。同年、「ジギー・スターダスト」としての活動をやめて自ら架空のロックスターを葬ると、カバーアルバム『ピンナップス』を制作。その後「スパイダース～」も解散させる。

1974年、ジョージ・オーウェルのSF小説『1984年』を題材としたミュージカルの制作を意図していたがオーウェルの遺族の許可が下りず、構想を変更し『ダイアモンドの犬』として発表。事実上、グラムロックの時代に幕を下ろした。さらにディスコ／ソウルの影響を経て翌年、『ヤング・アメリカンズ』を発表。1975年には、自らの出自に立ち返った『ステイション・トゥ・ステイション』を発表。「シン・ホワイト・デューク」（痩せこけた白人公爵）のキャラを演じ、ナチズムを連想させたことから物議を醸す。

ベルリンに居を移し、ドラッグから足を洗ったボウイはブライアン・イーノを助っ人に後にベルリン3部作と呼ばれる『ロウ』、『英雄夢語り（ヒーローズ）』、『ロジャー（間借人）』を制作。パンク全盛のなか、より内向的で実験的な作風を打ち出す。方向性を異にしたイーノと離れて『スケアリー・モンスターズ』を発表するが、これを最後にトニー・ヴィスコンティとも再び袂を分かつ。1983年、『レッツ・ダンス』が大ヒットするも、アーティストとしての評価は急降下していく。音楽的な停滞を払拭すべく取り組んだのが「ティン・マシーン」というバンドとしての活動であったが、失敗の評価が多い作品となってしまった。

1993年、『ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ』でソロ復帰。『アウトサイド』では再びブライアン・イーノと組み、多様な音楽スタイルを飲み込んだ作品に仕上げた。さらに『アースリング』ではドラムンベースを使い、前作でみせたダンスロックの方向を発展させた。自伝回帰的な悲哀に満ちた『アワーズ...』の発表後は再びプロデューサーにトニー・ヴィスコンティを迎えて『ヒーザン』、『リアリティ』を制作。還暦を過ぎてなお現役アーティストとして活躍を続けている。

デヴィッド・ボウイ : カーク・ハメットの部屋

Lady Stardust